くにまりです。
ここではJMusicbot(jagrosh氏によって書かれたMusicbot)をセットアップし、使う方法を紹介します。
2017年12月25日: プレイリスト機能について追記しました。
2018年2月10日: jMusicBot v0.1.2がリリースされました。
2018年2月27日: 全体的に記事と写真を追加しました。
2018年3月20日: jMusicBot v0.1.3がリリースされました。今回からOS別に本体ファイルが別れています。
2018年12月19日: jMusicBot v0.2.1の情報に差し替えました。
Python版との違い
- Python版と違ってエラーが出にくい
- 速度がPython版よりも速い
- ローカルにある音楽(PC内にあるもの)を再生できる
- 設定項目が少ない(その分楽)
Python版のインストール方法はこちらを御覧ください。
インストール
① Javaのダウンロード
まずはJavaをインストールします。以下のページにアクセスします。
「Accept License Agreement」のチェックを入れてから、「Java SE Development Kit (バージョン番号)」の「Windows x64」(32bit版はx86)の項目のexeファイルをダウンロードします。
任意の場所にダウンロードしてください。ダウンロードが完了するとこのようなアイコンのexeファイルがあるので、これをダブルクリックして実行してください。
② Javaのインストール
インストールが始まります。「次へ」をクリックします。
インストールするオプション機能の選択になりますが、何も変更せずに「次へ」を押してください。
インストーラーの準備が始まります。何もせずにちょっと待ちましょう。
コピー先フォルダの選択です。何も変更せずに「次」でOKです。
いよいよインストールが始まります。これがかの有名な「30億のデバイスで走るJava」です。
ちょっと待つとインストールが終わります。「閉じる」でインストーラーを終了させてください。
③ Musicbotをダウンロード
こちらのページから2つのファイルをダウンロードします。
下にある「Downloads」から「JMusicBot-0.2.1.jar」と「config.txt」をクリックして、同じフォルダ内にダウンロードしてください。
ダウンロードしたら、例えばドキュメントフォルダの中に「Musicbot」フォルダを作って、この中に2つのファイルを入れておきます。
(画像では0.1.2ですが、0.2.1が最新版です。)
jMusicBot-0.2.1.jar がこのbotの本体です。これを実行することでbot本体が起動します。(そのままではbotは動きません)
config.txtがbotの設定を書き込むファイルです。今からこのconfig.txtファイルを書き換えていきます。
③ botアカウントをつくる
さて、config.txtを書き換えていく前にまずは「bot用のアカウント」を作る必要があります。これは普通のアカウント作成ではダメで、少し特殊な手順を踏んで作っていくことになります。
まずはブラウザ版Discordにログインしてください。このページからログインします。
ログインできて、Discordの画面が表示されたらOKです。画面は閉じても構いません。次に以下のページにアクセスします。
Application一覧が表示されます。まだ何もbotを作っていない人は何も表示されません。
その中の「Create an application」をクリックしてください。
アプリを新しく作る画面になります。「名前」「説明(任意)」「アイコン(任意)」を指定してください。
指定したら、下のほうにある「Save Changes」をクリックします。
次に、左側の「Bot」メニューを選択します。その中の「BUILD-A-BOT」の「Add Bot」をクリックします。
確認画面が表示されるので、「Yes, do it!」をクリックします。
botユーザーを作ることが出来たら、botの詳細が表示されます。
まずは「Public bot」のチェックを入れてください。
「Token」の「click to reveal」をクリックし、Tokenを表示させます。これをコピーしてください。
消えないようにメモ帳に、貼り付けておきましょう。
貼り付けたら、下の「Save Changes」をクリックしてください。(すでに押せない場合は押さなくてもOKです)
さらに、下の方にある権限関係の部分を操作します。ページをスクロールして、「BOT PERMISSIONS」部分、「GENERAL PERMISSIONS」内の「Administrator」をクリックしてチェックを入れておきましょう。
④ botアカウントをサーバーに入れる
アカウントを作ったので、次にこのアカウントをサーバーに参加させましょう。
左側メニューの「OAuth2」を探し、「OAUTH2 URL GENERATOR」部分を開きます。
次に、下のほうにある「BOT PERMISSION」の「Administrator」にチェックを入れ(②)、SCOPES欄にある「bot」にチェックを入れます(③)。

チェックを入れたら、上のURLの横にある「COPY」ボタンをクリックしてください(④)。これがbotをサーバーに参加させるためのリンクです。
新しいタブを開いてこのリンクにアクセスしてください。
アクセスすると、このようにサーバーを選ぶ画面になります。botを入れたいサーバーを選んでください。
認証画面になります。チェックボックスを押して認証します。
サーバーに追加されたら成功です。
⑤ Musicbotの設定をする
さきほどダウンロードしてきたファイルのうちの、「config.txt」をメモ帳で開きます。
この中にある「Token」と「Owner」を書き換えます。
Tokenには先ほどメモ帳に貼り付けたAPP BOT USERのToken(59文字の英数字)を入力してください。
ownerには自分のユーザーIDを入力します。自分のユーザーIDはユーザー設定→テーマ→開発者モードをONにして、自分のユーザー名を右クリック→IDをコピー でコピーできます。
次に、コマンドのprefix(接頭辞)を変更します。初期状態では@メンションをつけることでbotを操作できますが、これでは面倒なのでお好みのものに変えることをおすすめします。
「prefix=”@mention”」と書いてある部分を、「prefix=”!!”」に変更します。
token、owner、prefixの3つともが入力できたら、上書き保存してメモ帳を閉じます。
⑥ Musicbotを実行する
configファイルを書き換え終えたら、いよいよbotの起動です。
config.txtと一緒の場所にダウンロードした、「jMusicBot-0.1.3.jar」をダブルクリックして実行します。
(画像では0.1.2ですが、最新版は0.2.1です)
このような画面が立ち上がり、「Finished Loading!」と表示されたら準備完了です。
あとはコマンドを打つだけでVCで再生できます。
使い方
①まずは自分がVCに入ります。入らないとコマンドを受け付けてくれません。
②再生したい曲をリクエストします。
!!playとURL・検索ワードの間は半角でスペースを入れてください。(コマンド接頭辞を変更した場合は、!!部分を置き換えてください)
例えば「To my darling… Piano Rock Remix」を再生したいときは……
ちゃんと再生してくれました。
その他のコマンド一覧
とりあえず以上のコマンドを覚えておけば楽に操作できます。
また、サーバー管理者(admin)だけが使えるコマンドとして、以下のものがあります。
- settc #テキストチャンネル名 : Musicbotのコマンドを打つチャンネルを指定
- settc none : ↑を解除
- setvc ボイスチャンネル名 : Musicbotが接続されるボイスチャンネルを指定
- setvc none : ↑を解除
このコマンドを使うと、テキストチャンネル・ボイスチャンネルを制限することができます。もしコマンドでログが流れてしまうようだったら、チャンネルを新しく作って、そこでコマンドを打つようにするとスッキリします。
ローカルにあるファイルを再生する
冒頭に書いたとおり、このMusicbotではローカル(自分のPC内にある音楽ファイル)を再生することが出来ます。
先ほどの再生するコマンドで、URLを指定する代わりに”ファイルのフルパス”を指定してあげると再生されます。例えばこのような感じです。
この例は、Fドライブにある「Personal」→「Music」→「cop」→「master」と辿った先にある「45. 恋の Hamburg ♪.mp3」を再生するコマンドです。
ちなみにフルパスは、Shiftを押しながらファイルを右クリック→パスとしてコピー でコピーすることができます。ただし、このときコピーされた文字列は「”」(ダブルクオーテーション)で囲まれてしまっているので、これを外してから入力してください。
※再生できるのは、Musicbotが動いているPCの中に入っているファイルのみです
ニコニコ動画の音声を再生する
このjMusicbotはニコニコ動画の音声再生に対応していませんが、こちらの方法を使うことでニコニコ動画の音声を再生することができます。
DJ Roleの設定
サーバー内に入っているメンバーを「DJ role」に指定することで、以下のコマンドがメンバーにも使えるようになります。
- forceskip : 現在流れている曲を強制スキップ
- pause : 一時停止
- skipto <番号> : キューに入っている曲の<番号>番目にスキップ
- stop : 停止
- volume <0~150> : 音量の調整(0~150%)
導入した時点では、他人が入れた曲をスキップするには投票が必要ですが、役職にDJ roleをつけてあげることで、「forceskip」コマンドでスキップすることができるようになります。
まずは、botを操作できる役職を作ってください。
そして、操作可能にしたいメンバーに役職を付与します。このとき、「この役職に対して@メンションを許可する」にチェックを入れておいてください。
ここでは、memberという役職を作りました。
次に、どのチャンネルでも良いので以下のように入力してください。
(\はDiscordで入力すると半角のバックスラッシュになります。環境によっては円マークに見えるかもしれません)
今回の例では以下のようになります。
これを入力したら、Enterを押して送信してみてください。
表示が変わり、IDが表示されます。
この数字の部分だけをコピーしておいてください。
次に、botの設定に移ります。
今回の例では以下のようになります。
以下のように表示されたらOKです。
これで、指定した役職にDJ roleを設定することが出来ました。試してみて、もしうまく反応しないようでしたらもう一度コマンドを実行してみてください。
プレイリスト機能を使う
このMusicbotにはプレイリスト機能があり、テキストファイルにYouTubeのリンクやローカル音楽ファイルのパスを書いておけば、それらを一括で再生キューに入れることができます。また、オートプレイリストに設定しておけば、何もキューに入っていないときにその中から再生してくれます。
まずは、JMusicBotのフォルダーの中に「Playlists」というフォルダを作ります。
次にプレイリストのファイルを作ります。このプレイリストはUTF-8のテキストファイルで記述しなければならないので、ここではメモ帳を使わず「Notepad++」を使います。インストールしていない方は以下の記事からダウンロード・インストールしておいてください。
インストールしたらNotepad++を開いてください。まずはUTF-8で書くという設定をします。上のメニューの「エンコード」より、「UTF-8(BOMなし)」を選んでください。
次に、この中に流したいYouTube動画のURLや、ローカル音楽ファイルのフルパスを書いていきます。複数の曲を流したいときは改行して書いてください。
書けたら、上のメニューから「ファイル」→「名前をつけて保存」と選び、先ほどのPlaylistsフォルダの中に、プレイリスト名をつけて保存します。
保存できたら、フォルダの中にテキストファイルがあるかどうか確認して、Notepad++を終了させてください。
早速これを再生してみます。プレイリストを再生するコマンドは以下のとおりです。
例えば「作業用.txt」というテキストファイルを作ったならば、「!!play playlist 作業用」となります。最後に.txtは不要です。
このように正常に読み込まれたら完了です。お好みでシャッフルやスキップしてください。
オートプレイリストを設定する
オートプレイリスト(何もキューに曲が入っていないときに勝手に再生されるプレイリスト)を設定してみます。
オートプレイリストに設定するコマンドは以下のとおりです。
「auto」という名前のプレイリストをオートプレイリストに設定したいときは、「!!autoplaylist auto」となります。
このように表示されたらOKです。何か曲を再生してみて、その曲が終了・スキップされた後に流れたら設定完了です。
もしオートプレイリストを取り消したいときは、
になります。
※日本語のファイル名(プレイリスト名)ではオートプレイリスト設定が出来ません。もし設定されないようでしたら、プレイリスト名を英数字だけにしてもう一度設定してみてください。
以上です。その他のMusicbotについての記事は以下をご覧ください。